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【サービスのUX担当は必見!】おさえておきたいUXリサーチの定番手法3選を紹介

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「どうしたらユーザーに使いやすいのか」「競合に負けないようにはどうしたらいいのか」と日々考えているものの、顧客の理解が足りず、サービスの開発の方針が決まらないというケースが散見されます。こういった際、どうしても社内で戦略を考えたり上司に意見を問うたりしてしまいがちです。しかし実際は、顧客の気持ちが理解できていないが故に「ユーザーのためにどのような機能が必要なのか」がわかっていない場合が数多くあります。

本記事では、自社サービスのユーザーに関するリサーチを行う際に定番の方法を3つ解説するとともに、昨今、テクノロジーの発達により顧客の購買行動が複雑化する中での顧客分析の重要性について解説していきます。

目次

UXリサーチとは

UXリサーチとはUXに関わる調査の全てを指します。 そもそも、UXとは「ユーザーエクスペリエンス(User Experience)」の略でユーザーが購買サービスの利用を通じて得る体験全体のことを意味しており、この体験全体をデザインし改善するために調査することをUXリサーチと呼びます。

上記のように、UXリサーチはUXデザインを改善するためのサポートを行うとともにその根幹を担うプロセスとも言えます。したがって、昨今は国内外問わずUXリサーチに力を入れる企業が増加しています。

UXリサーチの定番手法3選

  • ユーザーインタビュー

    ユーザーインタビューとは、実際にサービスを使っているユーザーと対話してサービスに対しての意見や抱えている課題感などの情報を集めるリサーチ手法です。

    実際に対話しながら質問回答をおこなうことで詳しく話を聞くことができ、リアルなニーズや意見を集めることができます。有効なリサーチ手段ではありますが、参加者の調整やインタビュアーの調整など時間がかかるのでスケジュールに余裕を持って進めることが必要になります。

  • ユーザビリティテスト

    ユーザビリティテストとは、ユーザーが実際にサービスを手に取っている場面でユーザビリティ(ユーザーがスムーズかつ意図通りにサービスを利用できているか)を測るリサーチ方法です。

    ユーザーを集めることができれば、簡単に操作をしてもらう様子を観察することでサービスのユーザーへのフィット度合いを検証することができ、仮説を確かめることが可能です。

  • ABテスト

    ABテストとは、ユーザーの体験を複数パターンで用意し、より高い成果を得られるパターンを検証するリサーチ方法です。

    仮説を構築したあとに、その仮説が正しいかを確かめるためにあえてパターン分けしてユーザーに利用してもらうことでその反応の差分を確かめることができ、改善すべき課題を明確にすることができます。ただ、成果が出るまでは一定期間の観察時間を必要とするのでこちらも検証のスケジュールには注意することが必要です。

UXリサーチの定番手法3選

サービス開発においてUXがリサーチが行われる理由

ここであらためて、昨今のマーケットでなぜUXリサーチが重要であるかについて整理します。時代の流れに応じて、大きく以下2つの背景があると考えられます。

  • 顧客のニーズの多様化

    昨今、IT業界を皮切りに目覚ましい技術革新が進んでいます。日々の生活が豊かになるに連れて、消費者は今まで存在しなかったようなサービスニーズを持ち始めるようになっています。こういったニーズの多様化に連れて、自社サービスの顧客がどのようなニーズを抱えているのかを徹底的にリサーチし、サービスの磨き込みにつなげることが重要になってきます。

  • 技術の進歩による競合サービスの増加

    上述したような近年の目覚ましい技術革新によって、企業のサービス開発の速度は向上し、止まることなく新たなサービスが生まれては失くなり、また生まれては失くなるということを繰り返しています。競合のサービスがひしめく昨今では、自社の顧客について細部にわたってリサーチをおこない、確固たる競合優位性を築き上げていくことが必要になってきています。

UXリサーチがもたらすメリット / 効果

施策検討においてUXリサーチは大きく以下2つに分けることができます。

  • 効果的なサービスの改善を行うことができる

    どういったサービス改善が求められているかについては、社内の議論に時間をかけても事業者目線での改善点ばかりが出てきてしまいます。社内で議論するよりも、サービスを利用しているユーザーの声に耳を傾けることで、よりダイレクトに課題を見つけることができるケースが多いです。結果として、本当にユーザーが求めている改善を行うことができ、KPIにヒットするような効果的な改善を実現することができます。

  • 新たな顧客のニーズを発見することができる

    実際にユーザーの生の声を聞くことで、社内にはないフラットな視点でサービスを振り返ることができます。今まで気づくことのなかった視点で顧客を知ることで新たな顧客のニーズを把握することができ、さらなる発展的なサービス開発を行うチャンスが得られます。

UXリサーチを実施する際の注意点

  • リサーチを行うことを目的・ゴールとしない

    リサーチを行う場合には、多くの人の手を借りて調査を行い、多くの情報が得られたとなってその状態に満足してしまうケースが散見されます。しかし、あくまでリサーチはサービスの改善を検討するための手段に過ぎません。リサーチを行う前の段階で「何のためにリサーチをおこなうのか?」を最も重要視して整理したうえでプロジェクトを推進することが求められます。

  • 様々な調査の結果を組み合わせることが重要

    何らか1つの方法でリサーチを実施して得られる情報は、あくまで断片的な情報でありユーザーの全てのインサイトを示すものではありません。定量的なものから定性的な情報を集めるものまで、あらゆるリサーチ手法を組み合わせて情報を集めることで、改めて有意義なリサーチを行うことができると言えます。

UXリサーチの成功事例

具体的な成功事例を見ていきましょう。

月額制動画配信サービスの事例

UXリサーチによってサービスが改善した事例として様々なメディアで取り上げられるのが、某月額制動画配信サービスのHです。
この身近な事例から今回はABテストの成功事例を見てみます。

この事例では、LPのキャッチコピーとフォームという効果の大きい2箇所をABテストにより改善し、それぞれ110%前後の効果を上げることができました。LPでは2種類の仮説を検証しています。

もともと、本サービスが「課金ユーザー数を増やしたいもののLPに流入したユーザーがトップページやフォームでほとんど離脱してしまっている」という明確な課題を抱えていました。

この課題に対して行った施策は以下です。

  • サービスそのものの訴求軸の変更
    →複数パターンの訴求のLPを作成する
  • 登録フォームのコンテンツの変更
    →複数パターンの入力項目の作成

これらでABテストを行った結果として、ユーザーが最も興味を持って先へ進んでもらえる訴求が価格やプロダクトを前面に押し出したパターンであること、入力フォームの項目も序盤に自身の詳細なプロフィール情報入力をさせたほうが先へ進みやすいことがわかり、大きくユーザーを増やすことに貢献することができました。

UXデザインを重視したプロジェクト推進を行うには

ユーザーインタビューやユーザビリティテスト、ABテストなど様々な手法を用いて、ユーザー中心にプロダクトをつくっていく、デザイン思考を重視したプロジェクトを推進するためには、以下に示すような中長期的な施策をおこなっていく必要があります。

  • 社内 / プロジェクト内のUX人材育成

    社内においてリサーチをおこなったコンセプト設計や検討をおこなう人材が不足している場合は、どうしてもプロジェクトの推進力が落ちてしまいます。人材の育成は短期的に行うことが難しいので、中長期的な目線での人材投資 / 機会創出が求められます。

  • 組織全体のデザイン思考の重要性の啓蒙

    社内やプロジェクト内においてUXリサーチの重要性が軽視されていると、あらゆる場面において各所の協力を得ることができずプロジェクトが進まなかったり、最悪の場合は頓挫してしまうことも考えられます。

結論 / まとめ

テクノロジーが急速に発展する昨今では、ユーザーは多種多様なサービスに触れ、複雑なニーズを抱えており一筋縄で理解することができなくなっています。そのような中で、社内で自社のサービスの戦略を検討したり、壮大なビジョンを考えたりすることも重要ですが、自社サービスを利用するユーザーの声を確実に取り入れた改善を行うことが「ユーザーに愛されるサービス」を作る上では必要不可欠です。この機会に自社のサービスについて改めてリサーチをしてみてはいかがでしょうか?

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