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【話題のキーワード ‘リーンスタートアップ’ を解説!】ビジネスにおける重要性とは?

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昨今、テクノロジーの進化によって我々の生活は大きな変化を遂げています。ひと昔前は存在しなかったTwitterやFacebookなどのSNSや、YoutubeやTiktokなどの様々なコンテンツサービスを中心に生活を大きく変化させるプロダクトが次々と生まれています。
その中で、新たにビジネスを生み出していく方法についても注目が集まるようになってきました。

本記事では、昨今特に起業のプロセスとして話題になっている「リーンスタートアップ」について、そのビジネスにおける重要性とあわせて解説していきます。

目次

リーンスタートアップとは

「リーンスタートアップ」とは多大なコストやリソースをかけず、最低限の機能を持った試作品(プロトタイプ)を短い期間で構築した上で、利用する顧客のレビューや感想を集めて、更に満足度の高いサービスを開発していくアプローチ方法のことを指します。
2008年に、シリコンバレーの起業家であるエリック・リース氏によって提唱されました。

リーンスタートアップの特徴は、顧客が求めていない機能や需要のないサービスを開発するために使われてしてしまうコストやリソースを「無駄にしない」ためのマネジメント手法であることです。これは日本においても大企業から起業したてのスタートアップまで幅広く受け入れられ、サービス開発に用いられるようになりました。

リーンスタートアップのプロセス

リーンスタートアップは、大きく3つのプロセスでサービス開発を進めていきます。

  • 構築(最小限のリソースを投入して、製品やサービスを開発する)

    プロダクトに関するアイデアを形にする段階で、ここで構築されるプロダクトをMVP(=Minimum Viable Product)とも言われる、最小限の機能を持った製品を作ります

  • 計測(市場テストを実施し、顧客のニーズを把握する)

    構築したものを実際に顧客に利用してもらいフィードバックをもらいます。サービス提供側の思い込みをなくしユーザー中心の開発を行うためには必須のプロセスと言えます

  • 学習(テストとフィードバックを繰り返し、製品やサービスの価値を最大化する)

    計測のフェーズを経て得られた学びをもとに更なる機能開発を行います。ここで大事なことは必要最低限の機能を実装し早く使ってもらうために早くリリースをすることです

リーンスタートアップの図

上記の3段階の中でも、構築のプロセスで必要なものとそうでないものを取捨選択し「無駄なモノを作らない」ということを強く意識していくことで、リーンスタートアップの特徴を最大限に活かすことができます。

リーンスタートアップが注目される理由

近年、主に以下の2つの観点でリーンスタートアップの概念が注目されるようになっています。

  • スタートアップそのものが流行している

    近年はインターネットやモバイル技術の進歩により、新たなビジネスモデルを簡単に開発・試験することができるようになりました。思い立ったビジネスアイデアをすぐに形にすることが簡単になった時代にこそ「まずはやってみる」というリーンスタートアップの概念に注目が集まっています

  • ビジネス環境がよりスピード重視になっている

    テクノロジーの発展によりサービス展開が容易になってくるにつれて、マーケットシェアを獲得するため、製品の開発・市場への参入スピードが鍵となります。その中で、限られた時間とコストを投入してビジネスを展開できるリーンスタートアップの概念に注目が集まっています

リーンスタートアップがもたらすメリット / 効果

リーンスタートアップの手法に則ってサービス開発を行うことで、どのようなメリットが得られるのでしょうか?様々ありますが大きくは以下の3点にまとめることができます

  • コストの削減

    前述のように、必要最低限の機能を作ってリリースをしていくことで無駄なコストをかけずにマーケットに挑戦することが可能になります

  • スピード感の増長

    まずはユーザーに届けてみることを目標に動き、その意見をもとに新たな開発を行うというシンプルかつスピーディーな推進方法により開発のスピード感を増すことができます

  • リスクの低減

    ユーザーの声を第一に聴きながらUX(※)を高めていくことで「ユーザーに使われなかった」というビジネスリスクを最低限に抑制することができます

    ※UXとは「ユーザーエクスペリエンス(User Experience)」の略でユーザーが購買サービスの利用を通じて得る体験全体のことを意味します。とりわけITサービスの画面の美しさや使いやすさなどの利用体験だけに焦点を当てて語られることが多いですが、実際はオンライン / オフライン問わずユーザーが得る体験についてはその全てを指します。

UXの重要性に関しては過去の記事「DX推進にはなぜUXが重要なのか」を参照

リーンスタートアップを採用する際の注意点

多くのメリットがあるリーンスタートアップの手法ですが、以下にあげたような点に注意することが必要です。

  • 既にニーズが明らかになっている市場には不向き

    リーンスタートアップは、その名の通りにスタートアップに特化したマネジメント手法になります。したがって、既に市場が出来上がっている場合や、ユーザーに届けるべき価値が見えているケースには不向きです。

  • 適切なビジネスモデルとチームが必要

    前述のように、リーンスタートアップを用いることでビジネスにおける失敗リスクを低減することができます。しかし、根幹となるビジネスモデルの検討が甘かったり、必要なスキルを持ったチームメンバーがいなかったりすればビジネスの成功は難しくなるでしょう

リーンスタートアップのコンセプトを用いた成功事例

実際に、リーンスタートアップの手法を用いることでどういった成功を収めることができるのでしょうか?頻繁に話題に挙げられる例として、現在となっては知らない人はいないSNS「Instagram」の事例を紹介します。

  • 背景・課題

    Instagramは今となっては数十億人のユーザーが利用するアプリとなったInstagramですが、2010年のリリース時点では「Burbn」という位置情報アプリでした。ユーザーの獲得に伸び悩んでおり、サービスの方向性も不透明でした

  • 成果

    リーンスタートアップの概念に則り、アイデアの構築・計測・学習を繰り返すなかで得られた学びが「写真を共有する機能がユーザーに人気である」ということでした。そこからは、名前をInstagramに変更し写真投稿をメインにしたSNSに方向転換し機能構築を進めユーザーの人気を獲得していきました

UXを重視したプロジェクトを推進するためには

自社でUXを重視した事業開発プロジェクトを推進するためには、以下に示すような中長期的な施策をおこなっていく必要があります。

  • 社内 / プロジェクト内のUX人材育成

    社内において、実際にUXを重視したコンセプト設計や検討をおこなう人材が不足している場合は、どうしてもプロジェクトの推進力が落ちてしまいます。人材の育成は短期的に行うことが難しいので、中長期的な目線での人材投資 / 機会創出が求められます。

  • 組織全体のデザイン思考の重要性の啓蒙

    社内やプロジェクト内においてユーザー体験が軽視されていると、あらゆる場面において各所の協力を得ることができずプロジェクトが進まなかったり、最悪の場合は頓挫してしまうことも考えられます。

結論 / まとめ

無駄なことをせずにまずは作ってみて顧客の声を聞いてみる、という手法は現代のテクノロジーの発展あってこそ生まれた概念です。一方で、顧客が本当に必要としているものを届けるという、サービス提供者側としては元来から変わらぬ本質を突いているコンセプトでもあります。

新規事業の開発やスタートアップ起業の際はもちろんのこと、既存のサービスでも改善の方法として取り入れることも可能なリーンスタートアップの手法、一度試してみてはいかがでしょうか?

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