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感情認識技術とは?近年のUXにおける注目理由や事例を解説!

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現代においては、デジタル技術の目覚ましい発展によって、我々の生活は急速に便利になってきています。 特に、機械学習や人工知能(AI)に関わる技術は指数関数的に成長しています。 とりわけ最新技術の中でも昨今注目を浴びている「感情認識技術」は今後のデジタル社会を変革し、ユーザーの生活をより便利にしていくと言われています。 今後も感情認識技術とサービス開発の結びつきは、プロダクトの成功に不可欠になってきていくでしょう。

本記事では、改めて「感情認識技術」というキーワードについて、その注目される理由や重要性、活用事例もあわせて解説していきます。

目次

感情認識技術とは

感情認識技術は、人間の表情、音声、文章などから感情や心理状態を抽出し、理解する技術です。これは主に機械学習や人工知能(AI)の進歩によって支えられています。

感情認識技術の発達により、自動で人間の感情を察知しインタラクティブなコミュニケーションを行うことが容易になりました。これはさまざまな分野で応用されており、とりわけUX(※)の観点で大きな注目が集まっています。

※UXとは「ユーザーエクスペリエンス(User Experience)」の略でユーザーが購買サービスの利用を通じて得る体験全体のことを意味します。 とりわけITサービスの画面の美しさや使いやすさなどの利用体験だけに焦点を当てて語られることが多いですが、実際はオンライン / オフライン問わずユーザーが得る体験についてはその全てを指しています。

UXの重要性に関しては過去の記事「DXを推進する際になぜUXを重要視する必要があるのか?」を参照

感情認識技術が注目される理由

では、感情認識技術は旧来の技術とはどういった点で異なるのでしょうか?感情認識技術が注目される理由は大きく以下の2つに分けることができます。

  • デジタルプラットフォームやオンラインサービスの普及

    昨今のデジタル社会の発展により、人々は当たり前にデジタルサービスを日々の生活の中で活用するようになりました。世の中は便利になる一方で、画一化されたサービス提供やオンライン上でのコミュニケーションが一般的になってきました。その中で感情認識技術はオンライン上のコミュニケーションに感情を投影することに長けていることから、注目を浴びています。

  • メンタルヘルス/ウェルビーイングへの注目

    昨今の新型コロナウイルスの流行などの背景もあり、社会全体としてメンタルヘルスやウェルビーイングの支援に大きな注目が集まるようになりました。感情認識技術は、個々人の感情やストレス状態をモニタリングし、適切なサポートを提供することに貢献することから脚光を浴びています。

感情認識技術がもたらすメリット / 効果

感情認識技術を活用してサービス開発を行うことで、どのようなメリットが得られるのでしょうか?大きくは以下の2点にまとめることができます。

  • パーソナライズされたコミュニケーションによるUX向上

    感情認識技術は、ユーザーの表情や音声などのデータから学習をし、個別にカスタマイズされたコンテンツやサービスを提供します。これにより、ユーザーの状況に応じた商品提供やレコメンドを行うことができサービスのUXを向上させることが可能です。ユーザーはより自分の感情に適した情報や商品にアクセスしやすく、サービスへのロイヤリティが高まることも期待できます。

  • カスタマーサービスの品質向上

    感情認識技術の搭載により、実際に人を介さずともユーザー・顧客の感情を理解しそれに適切に対応することが可能になります。これにより個別の対応が求められるカスタマーサービスの品質を向上させることも可能になりました。感情認識技術を活用して、リアルタイムで顧客の感情や不満を把握し、適切なサポートを提供することで人的工数の削減を実現することができます。

感情認識技術を活用する際の注意点

多くのメリットがある感情認識技術の活用ですが、以下にあげたような点に注意することが必要です。

  • ユーザーの感情・心理情報の保護意識を高く持つ

    個人の感情や心理状態をモニタリングする際には、十分なプライバシー保護が必要になります。感情データは個々人にとって極めて重要な情報であり、適切なセキュリティ対策と法的な対応体制を備えていることが重要になります。

  • 誤った解釈の可能性への対応を重視する

    感情認識技術は感情の微細な変化を捉える技術ですがまだ発展途上の技術でもあり、誤解釈が生じる可能性も存在します。そのため、技術の限界を理解した上でユーザーに対して誤解釈の可能性を適切にコミュニケーションすることで致命的なミスや、想像しないやりとりを防ぐことが必要になります。

ITサービスにおいて感情認識技術を用いた成功事例

実際に、感情認識技術を用いることでどういった成功を収めることができるのでしょうか?ここではAmazonが提供する動画ストリーミングサービスであるAmazon Prime Videoの事例を紹介します。

  • 背景

    Amazon Prime Videoではユーザーがコンテンツを視聴する際に、彼らの感情や興味を把握することでより良いレコメンドを用いた映像提供をできるのではないかという仮説を抱えていました。

  • 実施事項

    Amazon Prime Videoは、視聴者の感情を分析する技術を導入しました。この技術によって、顔認識や音声解析を用いて視聴者がどのシーンで笑顔になったり、どの瞬間で興奮したりしているかを検知することができるようになりました。これにより、視聴者の好みや感情を把握することができるようになりました。結果的にこれらの情報に基づいてより適切なコンテンツを提案できるようになりました。

  • 成果

    Amazon Prime Videoは視聴者の感情を理解することで、ユーザーごとに最適化されたビデオ視聴の体験を提供できるようになりました。ユーザーがより興味関心を抱く要素を把握し、それに基づいてコンテンツをおすすめしたりマッチ度合いを算出することにより劇的にユーザーエクスペリエンスが向上しました。

UXを重視したプロジェクトを推進するためには

自社でUXを重視した事業開発プロジェクトを推進するためには、以下に示すような中長期的な施策をおこなっていく必要があります。

  • 社内 / プロジェクト内のUX人材育成

    社内において、実際にUXを重視したコンセプト設計や検討をおこなう人材が不足している場合は、どうしてもプロジェクトの推進力が落ちてしまいます。人材の育成は短期的に行うことが難しいので、中長期的な目線での人材投資 / 機会創出が求められます。

  • 組織全体のデザイン思考の重要性の啓蒙

    社内やプロジェクト内においてユーザー体験が軽視されていると、あらゆる場面において各所の協力を得ることができずプロジェクトが進まなかったり、最悪の場合は頓挫してしまうことも考えられます。

結論 / まとめ

改めて、感情認識技術は、現代のデジタル社会のコミュニケーションにおいて重要な役割を果たしています。今後も、様々な企業が感情認識技術を導入し、サービス品質向上、カスタマーサポート改善の分野で業務効率化を図ったり、あるいは革新的なコンテンツを生み出すことが予想されます。これを機に、自社でも感情認識技術の導入の余地があるかを検討してみてはいかがでしょうか?

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